競馬界にストライキの動き~どうなる中央競馬~

競馬界にストライキの動き~どうなる中央競馬~

春のG1戦線へ向けての重賞レースが連続するこの3月中旬にとある不穏な噂が飛び交っている。

それは「今週末の競馬が開催されない」、「ストライキ運動を起こすのではないか?」という情報である。

果してそのストライキの理由や背景とは一体どこにあるのか?そして過去の公営競技にまつわるストライキの歴史を詳しく見ていきます

 

お知らせ

展望

LINE登録

<365日 無料予想を4レースも配信!>

 

問題の経緯

まずは突如上がったストライキの情報の経緯を見ていきます。

出回った1つの画像

3月14日ごろから上記の画像がSNSで拡散されファンに衝撃を呼んだ。

内容としては関東労、全馬労、関西労、美駒労の4つの労働組合が共同となり史上初めて現状打破へ向けたストライキを実施するというものである。

現状の厩務員の給料は非常に低く労働環境の改善を依頼したいという声に対し調教師会、競馬会との折り合いが付かず3月16日(木)に行われる第2回団体交渉でも改善が行われないということであればストライキへ踏み出すとのことです。

環境改善を希望する大きな理由


現在こそコロナウイルスによるネット販売の充実化、ウマ娘による競馬人気も相まって売り上げが全盛期に近くなっている競馬ではあるが2011年に売り上げの減少を理由に厩務員の給料削減が行われた。

この当時は「売り上げが低いのだから仕方がない」と同意をしていたが昨今売り上げが上昇する一方にも関わらず給料体制の見直しは一切行われないのはおかしいという声が年々高まっていたようです。

また今回のストライキには2023年より導入された自由契約制と呼ばれる新しい契約が賃金の低下が起こす原因になっているため新賃金体系の廃止や変更も同時に主張しています。

ここで大事なのは売り上げが右肩上がりなのだから労働環境をもっと良くしてほしいというのではなく、売り上げが悪くて労働環境を下げたのだから元に戻った(それどころか以前より回復)したのだから改善してほしいというのだからその気持ちは理解できる部分もある。

今週は重賞目白押し

今週末は土日に渡り3場所で重賞レースを含め注目レース、そして競争馬の今後を占う大事なレースが多く予定されている。

18日(土)には中京競馬場ではこの時期の3歳馬にとっては貴重な短距離重賞であるG3 ファルコンS(芝1400m)、中山競馬場では桜花賞、そしてオークスへ向けてのステップレースでもあるG3 フラワーカップ(芝1800m)、阪神競馬場では皐月賞への優先出走権を賭けた若葉S(芝2000m)が予定されおり、19日(日)には中山競馬場で上位3着馬に皐月賞へのステップレースであるG2スプリングS(芝1800m)、阪神競馬場にて古馬にとって貴重な長距離重賞の1つであるG2阪神大賞典(芝3000m)とこの2日の間に重賞が4つという1年間を通じても珍しい開催となっています。

もちろんこれ以外にもこの日を目標に仕上げてきた馬が出走する平場のレースが3場にて各々予定されているだけに何としてもストライキという事態は避けたいところだろう。

 

過去の事例

公営ギャンブルにおいての過去のストライキの事例をここからは振り返っていく。

競馬


競馬界では1999年に今回と同じく厩務員組合が実施。

これにより当時は中山競馬場・阪神競馬場・中京競馬場の開催は中止され同週に予定されていたG3阪急杯が翌週にスライドするという事態へと繋がる(この時の勝ち馬は桜花賞でも勝利したことがある名牝キョウエイマーチ)

その他にも1974年には春のビックレースであるG1 皐月賞やG1 天皇賞(春)がストライキによって延期、開催上の変更を余儀なくされたことがある。

またオーストラリアでは2009年にムチの使用制限に納得がいかなかった多くの騎手たちが「回数を数えていたら勝つレースができない。事故も誘発する」という理由からレースをボイコットし開催が中止となる事態へと発展した。

ヨーロッパでは動物愛護の観点から騎手のムチの使用については以前から厳しく取り締まっており、2023年から日本でも国際基準のムチの使用回数の制限を導入するなど現在は全世界の競馬にてこの形が主流となりつつある。

ボートレース

昭和48年11月10日から昭和49年5月22日まで193日間に渡りボートレース宮島では従業員がストライキを実施し長期休催となった。

この際に広島県モーターボート競走会初代会長である岩田 幸雄氏がレース再開後に会場に訪れたファンや関係者に対してお詫びと感謝の意を込めて、一般戦にも関わらず高額な賞金を設定する漢気を見せたり訪れたファンに対しては優勝者を予想するクイズ大会を開催して賞品を用意した。

この際にファンへの恩返しと自身の名前をレース名に入れた「ファン謝恩岩田杯争奪競走」は「ファン謝恩岩田杯競走」、「岩田杯」などと名前を変えながら現在も引き継がれておりボートレス宮島の2月の目玉番組として長く愛されている。

なお、この他にも特定の選手の引退や帰郷に対して納得がいかなかった選手によるボイコットやストライキに近い騒動がいくつかあったという情報があるが一方で「過去にボートレースではストライキは起きたことが無い」という情報もあり情報については曖昧なものが多くなっている。

競輪


競輪では1989年に年末の祭典であるKEIRINグランプリが中止となった事例が存在する。

これは中央競馬、競艇に対して選手の獲得賞金が非常に低いとして全国競輪施行者協議会に対して日本競輪選手会理事長が前年比約25%となる賞金総額の大幅増額を求め、受け入れられないようならば、当年のKEIRINグランプリを含む立川競輪S級シリーズの先頭誘導員を斡旋しないという旨を伝えるも両者が一歩も引かない状態が長引いたことから主催者側はグランプリの開催中止を決め、最終的にはグランプリの開催権を持つ協議会と、その理事を務めていた立川市が決断する形で、同日グランプリを含む立川競輪S級シリーズを中止することを発表した。

この騒動は立川市に140億円近い売り上げの損失を招く一大事に加え、翌1990年に入ってもストライキを継続する動きがあったことから年末年始を返上しての両者による会合が繰り返され無事に選手会が同意して危機を乗り越えた。

 


限定予想・記事の更新・耳寄り情報などを無料で配信

 

まとめ

毎週実施されて当たり前の中央競馬が実施されるのかわからないという事態ではあるが、ストライキというのは一つの権利であるためそれを否定するわけにはいかない。

むしろ今回のような騒動が中途半端な形で折り合いをつけて今後も繰り返されるようであれば思い切った行動に踏み出すのも1つの選択肢であるだろう。

何より今はSNSが発達したことでこのようなゴタゴタが一般の多くの競馬ファンはもちろんのこと、競馬を普段観ない人へも伝わるというのは現状の改善に対しての良い後押しとなるだろう。

何より様々な人たちの支えと協力があり毎週実施される競馬が誰にとっても不公平であったり不満が少ない形で実施されることを応援するのが真のファンなのではないだろうか?

今週、そして今後この問題がどのようになっていくかはわからないが、少しでもいい結果となることを祈りたい。

 

当サイトの予想について

当ページのボートレース予想は的中を約束するものではございません。

舟券の購入は自己責任となることをご了承ください。

 

Twitterでフォローしよう